2020年5月1日金曜日

エスの系譜は進化中、我と汝の密談では追い付けない

 目を見張るべきは、マクロの天上世界だけでない。ミクロのバイオス世界は侮れない。エスの系譜は進化中、急速発信して跡かたなく消える。新型コロナウイルスは変幻自在だから、ホモサピエンスの言葉(我と汝の対話技法)だけではその働きを理解できず、有意味世界崩壊のリスクを避けられない。世界を席捲する虚無化の現象に目を奪われて、気晴らしの言語ゲームに拘っているだけでは、『人間の条件』(アーレント)を超えるエスの影響史は掌握できず、未知のインフルエンサーには追い付けない。
有効なワクチン開発に成功しても、一時の癒しでは済まされない。思考のワクチンとして今何が必要か。複雑系を貫く絶対無の働き、神即無に迫るシャンスとすること無しには、リスクマネージメントは為しえない。ここで人類を終わらせない、次世代の知性改善につなげる目的で、新型コロナ事件を啓蒙(エンライトメント)の機会とせよ。カントの『人類の歴史の憶測的起源』と『万物の終わり』(篠田英雄訳『啓蒙とは何か』に収録、岩波文庫、2011年)は必読本。
3月以来、当局の削除に屈しない「方方日記」(方方はペンネーム、本名は汪芳、女性)をフォローしてきた。今日(2020年5月1日)、逮捕覚悟で発信する武漢の青年の叫びを直に聞いた。感染拡大の悲惨な実態が、武漢市当局の公表数より、実際はずばりその100倍に上ると指摘する、生の声を聞き届けた。(1)
また同じYouTubeで、LAのミュージシャンYOSHIKIと山中伸弥教授の緊急対談を視聴した。無症状のヒトを感染者にするクラスター発生の秘密、日々進化中のエスの系譜は侮れない。それでも、我と汝の生対談をひとつひとつ積み重ねること無しに、人類史の明日は描けない、希望の未来は終ぞ空け開けないと確信する次第である。(2)
Shigfried Mayer(宮村重徳), copyright © all reserved 2020, 理解社会学研究所所長、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員、㈱岡本カンパニー講師

(1)https://diamond.jp/articles/-/230922;YouTubeで届けられた武漢青年の発した命がけのメッセージは、https://www.youtube.com/watch?v=EVg2gVlS94E その後の動向は知られず、おそらく亡くなったのでは、遺書動画となった可能性が高い。指名手配中の宅配男性と同一人物かどうか不明。悲痛な叫びは他にも、https://youtu.be/T3aviOtc_Ik
(2)https://www.youtube.com/watch?v=xrxAMEqnTuM

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