2020年9月24日木曜日

動く的を仕留める―持続可能な社会の条件

若者たち、クリティカル・フェイズ(危機の相・局面)のサインを見逃すな。サステナビリティー(持続可能性)の環境指数が変わるから。変異する新型コロナに関する限り、ワクチン開発は無駄になるかも。最大のクライシスを最高のチャンスと解すれば、一気に流れが変わる。でも、流鏑馬(やぶさめ)とはいかない、紅白玉入れゲーム同然、射る的が動くから右往左往する。福岡伸一(青山学院大学)の「動的平衡論」が参考になる。

ミクロやマクロの世界で同じか類似する、自己調整の働きと言うとき、その自己とは何か何者か?鬼面や神面を被せれば宗教学(禅学)、自利するか利他する面に的を絞れば機能社会学(パーソンズ)、ソーシャルディスタンス(隔たり)のあるコミュニケーションを論じれば哲学解釈学(ポール・リクール)が注目される。コアとなる精神を論じればマルクス・ガブリエルの関心の対象となる。天地を問わず、コアは二つないと回転運動しない。わずかな非対称性があって均衡破れ、円外への運動が起きる。ほら、身近なところに考えるヒントがたくさんあるよ。

政治社会でも同じことが考えられるが、コロナ禍ではノーマルが通じない、保守と革新の二極や一党独裁の思い通りにはいかない。ワクチン開発の利権をめぐる闇取引のアブノーマル、光を通さぬダークマターが多いから、政治力学のタクティック(選挙目当ての駆け引き)批判は避けられない。活動的生に人間の条件を論じれば、ハンナ・アーレントに登場を願うことになる。

デジタル庁設置を急ぐ前に、自分でよく考えて行動せよ。釣り合わぬアナログな人でも、大地のどこかに自分の居場所はある。派遣切りに悩む人にも、三人寄れば文殊の知恵、みなで探せば必ず見つかる。菅氏(自由民主党)の自助・共助・公助はあくまでスローガン、お手並みを拝見したい。結果次第では、立件民主党の躍進のチャンスとなる。それも、未来世代の主役たる君たちのよりポジティブな自己評価と政治参与への関心の高まり次第だよ。

9月28日(月)更新

Shigfried Mayer(宮村重徳)copyright © all reserved 2020、理解社会学研究所所長、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員