2015年12月27日日曜日

息づく生の哲学、反抗する若者の良心に期待する

 相変わらずの世を挙げてのクリスマス商戦に、はてなと思うのは私だけだろうか。神を考えることを忘れた近代世界は、ひたすら自利に走り利他を忘れ、良心を失くして貧しくなった。豊かさの記号である神存在の忘却に始まり、自己疎外(マルクス)からテロの脅威に晒された世界疎外(アーレント)に至るまで、今日世界規模で哲学的生の貧困が生じている。仏を思う心を忘れた日本社会でも同様である。利便に走る坊さんネットも、ほどほどにしてもらいたい。過ぐる一年の反省として、お決まりの復讐モードに流されず、生を粗末にする行為に心奪われず、息つく生の哲学を模索する、良心ある若者の出現に期待したい。君たちの生(なま)の意見が聞きたい。
12月29日更新
Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights © all reserved 2015, the Institute for the Interpretative Sociology Tokyo

2015年12月6日日曜日

師走に聞きたい・子らに聞かせたい、平和・融和の遁走曲

 師走を迎える少子高齢化社会には先行きがない。とすると、労働力をどう確保するのかが俄かに問われる。百万の移民・難民を受け入れて新規労働力として育成しようとするドイツの試みが、同じ境遇の日本が学び得る、先駆的成功事例となるかどうか、その成り行きが注目される。
 労働者の基本的人権の理解と宗教的寛容の精神があるドイツだからこそ、無事に為し得ることではないか。このように期待することで、ドイツを支援したい。ボランティアで難民のドイツ語教育を支援している無数の市民・友たち人がいるので、遠からず実現可能だと思う。
 難民鎖国状態の日本も懐を開いて、先輩ドイツに追随し、平和・融和の遁走曲(フーガ)を聞かせてもらいたい。大事なのは、経験妥当な成功事例を一つ一つ積み上げることだ。単発テロの脅しに屈せず、国際平和と民族融和、諒解関係で息づく安心社会の絆実現を、新年に向けて子らのために願いたい。
 12月7日更新
Shigfried Mayer(宮村重徳)