2021年3月29日月曜日

人工知能と実質倫理学の喫緊課題、ベーコンに学ぶ

  人工知能AIは、ボリュームの傾向を予測し偏りを定量分析できても、傾向や偏りの良し悪しを定性判断できない。物事の良し悪しは人の目線を必要とする、分析総合判断する実質倫理学(シェーラー)の課題、殊更に人倫形而上学(カント)と言わずとも、富の収奪と偏り・拡大する貧富の差に人目(日常の観察者、人間感覚)が必要なわけを理解する。心身の入出力のスイッチを確かめ、社会的自己の整腸活動を助ける倫理学のフィールドである。

 フランシス・ベーコンの『レビヤタン』(ヘブライ語でリヴァヤータンは『ヨブ記』の怪獣)を参考にすれば、人工国家は砂上の楼閣か天がけるバベルの塔の試みでない。既成国家制度への挑戦だったことがわかる。一党独裁的国教会の権威への果敢なチャレンジ、愉快ではないか。コロナ禍ですべての価値秩序が壊れエントロピー(破局)に陥って見通しが着かない今日、カモフラージュされた数値データに騙されない。

ワクチン接種が終わっても油断しない、マスクとソーシャルディスタンスが欠かせない、言葉を食する存在者の生活改善は二十一世紀枠の喫緊的課題、まずは徹底した口内ケアから、ベーコンエッグ(笑)にオールブラン(発酵性食物繊維)、加えてヨーグルトがお勧め。ウイルスの変異株に屈しない自助能力を高め、民主化運動の自己免疫力を取得させる、柔軟な知性改善の実験モデルケースとして参考になるかも。

Shigfried Mayer(宮村重徳)、copyright © all reserved 2021、解釈学研究所所長・理解社会学研究室主任、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員