2022年10月27日木曜日

三つ折りの《じりつ》、自立・自律・自動(人工)のルート

 《じりつ》を考えるヒントにして、哲学・倫理学を含む社会学の基礎概念をおさらいしておきたい。事例は次回に紹介するので、心配無用。

①一つ目の《じりつ》は、成人となり自立すること(independence)・自活(selfsupport)でもいい、生活資金を親に頼まない、(de, Selbstständlichkeit, Unabhängigkeit)、他に寄生した生活をしない、他と共生するか自活する選択肢はあるが、自給自足の生活を目指す。

②二つ目の《じりつ》は、自律(autonomy)に即した生き方をすること、意思決定を他に委ねない、後見人の親や教師・神職の判断によく傾聴しても、最後は自分で決断する、他律的heteronomy)でないということ、自分の悟性(de. Verstand)を用いてよく考え、自分らしく語り振る舞う。

③三つの《じりつ》はメカの話し、自動化した人工の造形物も人の技(artificiality, human work)だが、ロボットのようにストレートにメカニックでない。意外に思うかもしれないが、AI(人工知能)のようにディープラーニングして因果関係を説明可能とし、知に付きまとう感情の縺れを解きほどき、複雑に絡む社会問題のコンフリクトの解決に寄与する。

不透明な自動化の行方、例えば、メカの《じりつ》で人が仕事を失い職場を追われる、人工知の技法は匠の技、芸術的手法(an aritficial techinic, artificialityKunst)を基本的特徴とするはずだが、未成年状態では困ったことに、クラウドの現実は詐欺情報に塗れており、僕たちの意のままにならない。では、最後に「機械仕掛けの神様」(Deus ex Machina)がAI仕様で、急場から救ってくれるかどうか。さあ、君たちはどうする?反転するに何が必要かな?

11月2日(水)更新

宮村重徳(Shigfried Mayer), copyright © all reserved 2022, 法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員