2014年4月16日水曜日

世界宗教の経済倫理、古代ユダヤ教(ヴェーバー)を例にとると

 スピノザは読むにむずかしく、ギデンスでは皆の関心が高まらない。ならば、いっそのこと、ヴェーバー研究の一里塚、『世界宗教の経済倫理』を締めくくる『古代ユダヤ教』のケースをどう理解するか。これを新年度のメインテーマにしたらどうか。そのような強い願いとご提案があり、2014年度は『世界宗教の経済倫理』に含まれる、「古代ユダヤ教」(Das antike Judentum)をケース・スタディーとして取り上げることにしました(『宗教社会学選集』第3巻に収録)。これなら、みすず書房のドイツ語版の他、邦訳の安価な岩波文庫版もあるし、手軽に皆で関心が共有できる。私の専門分野でもあるし、討議課題として申し分ない。ということで、毎月第4日曜日の午後7時より、例の北千住東口前にあるカフェー・サンローゼで会合を開くことにします。因みに、第一回はその導入(4月27日)。会合の前後に、ドイツ短期留学を終えて帰国した芳賀さんのフレッシュな「留学報告」を予定しています。ご期待ください。
 なお、参加者にドイツ語の知識の有無は問いません。訳本ではわからない、原書のさわりを確かめたい諸君もどうぞ。テクスト資料は無料配布、手ぶらでお越しください。聴講無料、関心のある方はどなたでも、一同歓迎いたします。(4月30日更新)
Shigfried Mayer(宮村重徳)

2014年4月1日火曜日

史的ダルマの研究を集大成する、今後の計画

 年度替わりの三月は諸課題に忙殺され、ブログに手が回りませんでした。さしあたり、いくつかのことをご報告しておきたい。2012年にプラハでなされたドイツ語講演は、厳密に校訂したものを来年初めに刊行される獨協大学の紀要に、日本語で書いた論文は法政大学の次年度紀要に掲載し公開する予定です。史的ダルマの理解社会学的研究を集大成するに、さしあたり二途が用意されることになります。前者(ドイツ語論考)は、ダルマの壁観について主に身体現象学の立場から論じたもの、後者(日本語論考)は日本の読者にわかるように、宗教社会学的言論研究の体裁で、もっぱら文献解釈学を駆使して論じています。つまり翻訳ではない、別の論文だということです。同志社大学で開催される秋の日本宗教学会でも、類したテーマで発表する予定です。まだ手がかり足がかりを提供するレベルにすぎませんが、今後にご期待ください。

Shigfried Mayer(宮村重徳)