2015年10月7日水曜日

オートメーションに見る科学の夢実現と人間不在の困惑

  オートメーション(自動販売・自動翻訳・自動操縦)の普及で、君たちのどんな夢が実現したの?確かに便利にはなったけどね。「機械仕掛けの神さま」(Deus ex machina)の登場以来、いや増す人間不在の現実に、肝心の「私」がいなくても通用する、代用品と規格品だけが街頭に溢れ返る世界の奇妙さ、コンビニエンス的消費社会の不自然さに為す術もなく、誰も異議を唱えない。本当にそれでいいの?現にここで大地に踏みとどまりしっかり考えないと、人間じゃない。そろそろ君も「科学信仰」から脱却しないとね。アーレントの『活動的生』を読んでご覧。序論をだけ読んでも、ハイデガーの『存在と時間』に勝るとも劣らない、すごいインパクトがある。神不在に政治不在のツケは、どこまでも自己責任だよ。
 ということで、獨協大学の秋学期は、受講者と相談の末、計画していた『ラーヘル伝』第二部に代えて、ずばり主著の『活動的生』のドイツ語版(Vita Activa oder vom tätigen Leben)をテキスト研究の対象としました。よかったら、参加してね。自分が変わるよ。目つきから変わらざるを得ない。
10月13日更新
Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights © all reserved 2015, the Institute for the Interpretative Sociology Tokyo