2013年1月13日日曜日

小事が大事な比の一を探せ、最適化のタイミングを見極めよ

【6月8日(土)更新】
 有名無名の経営者であれ政治家であれ、新任の教師であろうと就活中の学生であろうと、君たちが約束の言葉を実行せず蔑ろにしていると、たちまち信用を失い権威は失墜します。中でも、第三者が関与している約束事は、どんなに小さなことでもしっかりと守る。それが社会的信用価値を生み、安心の絆となる諒解関係を培います。そうでしょう?その反対に、小さなことだからといって言葉をいい加減にしていると、たちまち客離れや孤立化、支持率低下を招くことになります。ジレンマは、さしあたりまた大抵は自己原因によるもの。約束の時間を守れない言い訳は無用です。
 ハイデガーが言うとおり言葉は「存在の家」なので、予測と計算不可能な(自然や社会、国家の)存在が如何にをどう顧客や国民に諒解させるか、すべてはそこにかかってきます。それは、倫理的には小さな約束の言葉をしっかりと守ることで、取引相手に対する商い人としての精一杯の誠意、或いは民意に応える政治家としての断固たる決意を行為で示すことになるからです。大学のキャンバスは、試行錯誤が許されるその予行演習の場です。いずれであれ、言葉と行為の関係を存在の比喩言論として見れば、比の一の値を探すことになります。半端のある相当算(還元算)を応用して言えば、通分可能な存在の諒解ポイントを探るということ、目下の共通課題はそれに尽きるでしょう。
 言葉と行為のジレンマを解こうとすれば、一歩後退して、小さなことを蔑ろにしないことです。但し、どれでもいいというわけではない。小事が大事な比の一となるのはどれかを慎重に見極めつつ、如何にの一歩を問い進める他ないと思われます。社会評価の単位となる整数および分数を探し当てること、時間係数を経験妥当な数値にまで絞り込むこと(時宜を得た発議・タイミングは格率論)、これが自己最適化のノーハウでしょう。異論・反論があればお聴きします。
 等々と考え、次回のハイデガー研究会(1月20日)以降2月からは、手始めの一歩として、「洞窟の比喩」で知られる「プラトンの真理論」から読み始め、「ヒューマニズム書簡」へと読み進めるのが妥当かと思われます。ご承知のように、洞窟の比喩はプラトンの国家論の秘密ですが、私たちの共通した関心であるダルマの「壁観」とも深く関わる問題でもある。ので、参加希望者は各自ご用意ください(なければ、原書のコピーはこちらで準備します)。ドイツ語やギリシャ語の知識がなくても構わない、"Wegmarken"の邦訳持参で討議に参加することは可能です。「哲学なんかいらない」と思っている人は、手ぶらでどうぞ。もちろん、初心者は大歓迎です。

Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights ⓒ all reserved 2013, by the Institute for Rikaishakaigaku

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