2019年7月4日木曜日

乱世に生きて己を全うする、してその心は

米中の貿易戦争に歯止めなく、鬩ぎ合う乱世に心すべきこと、雄弁に世界を語る言葉が軽すぎて、重圧を受け生息吐息の傷心に釣り合わぬ。軋む音色はノイズばかり、それより遊び心で謳いあげ、曇天の霞を吹っ飛ばせ。「一と言わば二を出さん、二と言わば一を出さん。」(江戸の『達磨出生記』より)。引っ越し先で、「達磨さん転んだ」と歌う母子あり、思わず頬が緩む。達磨歌に拳遊び、七転び八起きして、内心外心の偏りを正すのみ。遊び心が縁結び、歴代禪師の中で果敢に正偏(しょうへん)を問い質す、洞山五位説は偶然でない[1]、今日の脳神経科学で立証済み。
貧窮しても不惑の人、無心は見せ球でない、「反骨精神」(水上勉)を以て軸ぶれせず。兵法の他にトランプ氏が中国に学ぶべきこと、中国禅は安心壁観にルート持つ、対話問答のマイスター。上昇下降の動態に平常心失わず、自ら遜ってこそ芯は燃え光を放つ。『十牛図』と『無心』(鈴木大拙)はお勧めの必読本。共産党独裁の国家資本主義批判はその後でいい。資本主義の精神を欠落させたままで、改革派を装う赤装束の擬制はすでに綻びを見せ始めており、補助金をばらまき党員の利回りに腐心して体制維持に成功しても、下層農民たちは相変わらず蚊帳の外、いずれ自己破綻するか自壊するを免れない。ただ、中国政府は貧困対策として大規模な移住計画を実行中、プロパガンダとの噂あり焼け石に水という話も聞かれるが、その成果次第で評価も変わろう。トランプ氏が中国禅に学んで自ら変貌し、アメリカ合衆国の未来を変える可能性を排除しない。同じことが習近平氏についても言えるが、安倍晋三氏については残念ながら当たりそうな予感がしない(のは私だけだろうか?読者に聴きたい)。
Shigfried Mayer(宮村重徳)、copyright © all reserved, July 2019, the Institute for the Interpretative Sociology(理解社会学研究所)

 




[1] 洞山五位説、洞山和尚は曹洞宗の禅師。法界を偏(差別。現象。事)と正(平等。経験以前のもの。理)に分け、これを組み合わせた五つの形式(五位)で平等と差別のあり様を説明したもの、平等=無差別の世界を明らかにすることを最終目的とする。

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