2019年4月1日月曜日

我々は対話である。引きこもり中高年六十一万の友へ


 平成最後の331日(日曜日)、NHKを初め新聞各紙に衝撃的なニュースが瞬く間に広がった。調査の結果は、中高年の引きこもりが全国で六十一万人に上り、大半は男性で占められ、若年層の数を上回ったという。引きこもり症候群を含めると、総数は百万人にも及ぶ。退職が第一原因で、パラサイトの子が同居するケースが絡むことらしい。対話の糸口が見当たらない、核家族化に歯止めを失い、一緒にいてもつながっていない、個が行き場なく落ち着き先を見失ったことは、就職氷河期を体験した団塊世代のジュニアに特異な現象であると、他人ごとに言ってすまされない。
 「我々は対話である」とは、ドイツの詩人ヘルダーリンの言葉。中高年の引きこもりに苦しむ六十一万人の我が友よ。子らとともに今一度言葉の意味をかみしめて、見失われた存在の原点に立ち戻り、対話的存在の地平を取り戻すことにしたい。友よ、忘れてはいない、沈黙もまた対話的存在の大事な構成要件である。令和元年5月12日更新

Shigfried Mayer(宮村重徳)、copyright © all reserved, July 2019, the Institute for the Interpretative Sociology(理解社会学研究所)


                                        

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