2015年6月25日木曜日

どしゃ降りの雨に降られて生きてます

 考えずに済むなんてもったいない。お頭も手足も委縮して、人任せでお蔵入りでは情けない。どしゃ降りの「雨に降られて生きてます。」これはラーヘルの言葉ですね。「どしゃぶりの」は私の解釈、「傘なしに」というのは、アーレントのコメントです。傘を持たずに外出して突然の雨に見舞われた時のように、宿命(存在意味)を理解し覚悟して生きるにしても、因縁の出自を隠して(嘘=擬制に)生きるにしても、考えることだけはやめない。すごい人ですね。ユダヤ人女性にして不運な人(Schlemiel)の募る思いが「堰止め」(Staudamm)に、どしゃぶりの雨を湛え、大地を潤す水源となるところ、「堰止め」に行きつくまで、考えることを止めない。「女性解放」の歴史を原点にまで遡り考える、アーレントが共感するわけです。
次回のテクスト研究(明日626日金曜日、午前1045分~1215分、獨協大学5棟316番演習室)では、ラーヘルの映像資料はないので、アーレントの映画を鑑賞します。どなたでもお越しください。

Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights © all reserved 2015, the Institute for the Interpretive Sociology Tokyo

2015年6月14日日曜日

悩ましい「三角形の五心」を解析する

質問: 三角形の頂点から垂線を引いたときに、着地点を"H"で表すのはなぜですか?
答え: ドイツ語で垂線をSenkrechte,  垂心をHöhenschnittunkt と呼ぶことから、"H"で表します。
ちなみに、三角形の五心、外心, 内心, 重心, 垂心, 傍心は、英語で circumcenter, incenter, barycenter (center of gravity), orthocenter, excenter(s) ですが、ドイツ語で言うと、以下のようになります。
外心は Mittelpunkt des Umkreises、三角形の頂点が同一の円周上にあるとき外接円(Umkreis)と言い、その中心が外心です。三辺の二等分線が交わる所です。多角形の頂点から引かれた外接円の交点は、三角形の内心から少しずれた位置関係になる。
内心は  Mittelpunkt des Inkreises、三角形の各辺が同一円の接線となるとき内接円(Imkreis)と言い、頂点角の二等分線の交点を内心と言います。 Gergonne (ジュルゴンヌ点)とも言います。因みに、三辺は内接円の接線(Tangent)で、対辺に引かれた垂線の長さは常に等しい。
重心は  Zentrum des Schwerpunktes, Baryzentrum、中点を挟む辺の比が 2 対 1 となるところです。中点は Gravitation (重力)の"G"で表します。因みに、重心は移動します。例えば、車を加速させて重心移動が生じることをベクトルVektor と言いましたね。
垂心は  Höhenschnittpunkt der Senkrechte, Orthozentrum、三角形の頂点から対辺に引いた垂線は一点で交わります。垂心はその頭文字の "H" です。底辺の着地点は垂線の延長、高さ(Höhe)に当たるので、同じく大文字の "H"で、実際の高さは小文字の "h" で表します。
傍心は  Exzentrum、離心円を exzentrischer Kreis という、離心率が高いと楕円となります。三角形の頂点と傍接円との接点を Nagel ナーゲル点と言います。ナーゲルとは釘のこと。大事なところに楔を打つ時のあれです。メネラウスMenelaus の定理を応用し、ジェヴァ Geve の定理の逆で、外向きに一点が共有されます。
余談: 「三角形の五心」は人生の重石をどこに置くのか、それ次第で異なる生き方のヒントになりますね。各自図形を描いて確かめてください。次回は座標の原点 "O"の秘密に迫ります。 8月9日更新

Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights © all reserved 2015, the Institute for the Interpretive Sociology Tokyo

2015年6月7日日曜日

ブラックバイト(?)では話が通じない、シュヴァルツ・アルバイトの実態

 学生諸君が学習塾などでアルバイトをして、時間外の残業手当がもらえない、賃金未払いなどで被害をこうむる例が最近数多く報告されています。ブラックバイトと言われていますが、英語表記では Unreported Employment (届出なしの雇用)のはず、Blackbeit?では話が通じません。ごちゃまぜの和製英語だからね。元はドイツ語のSchwarz-arbeit(シュヴァルツ・アルバイト)だとすると、これを英語風に言い換えたものでしょう。茶化した言い方も風流でいいじゃないかと言う人もいるでしょうが、ここはきちんと正規表現で、シュヴァルツ・アルバイトと言うようにしましょう!そうすることで、国際的討議の場に引き出せる。国内外の人と課題を共有できるようになります。但し、Schwarzarbeit には不当な雇用関係の他に、不法就労の意味もあるので注意が必要です。英語サイトでは illegal Employment (非合法な雇用)と明記されています。 
 言語は大事な共有財です、聴き手に意味が伝わらないと価値がありません。不正規な言語使用は混乱の元です。アルバイトする(Arbeiten)のは就職して正規の雇用関係に入り給与を取得して生活すること。その点で、小遣い稼ぎの副業(Nebenarbeit leisten, ネーベン・アルバイトする、jobben ジョッベン)とは区別されます。
 不当な扱いを受けた時に困らない、ひとり泣き寝入りしないために、自らよく考えて(Selbst denken)、仕事し(Herstellen)活動する(Handeln)。ハンデルンとはコミュニケーション的行為ですから、職場の仲間と諒解を取り共同歩調を取ることが期待されています。例えば、君たち非正規就労者の中から労働組合相当の自立組織を立ち上げるか、身近な労働組合に相談することをお勧めします。もちろん、組合員だから「活動的生」(アーレント)を考えて生きているとは必ずしも言えない、即断できませんよ。考えるのも見破るのも、他ならぬ君たち自身がすることです。いずれ、大原社会問題研究所でもシュヴァルツ・アルバイトの問題を集約して対応できるようにしたい。6月8日更新。

Shigfried Mayer(宮村重徳), copyrights © all reserved 2015, the Institute for the Interpretavie Sociology Tokyo